本当の願いについて、「かもしれない」と思える幅が増えた CforC修了生インタビューvol2
子どもの本当の願いについて「こうかもしれないし、ああかもしれない」と思いながらも、何かを断定したりするわけではない。「かもしれない」と思える幅が増えた気がします。
CforCは地域に出てみたいけれどきっかけがない、コミュニティや子どもたちとどう関わればいいのかわからないという人にぜひお薦めしたいです。
(インタビューより一部抜粋)
CforC2020年修了生のインタビューvol2です。
訪問看護やデイサービスを手がける会社を経営し、ご自身も仕事の中で子どもと接する機会が多い影近卓大さん、参加のきっかけや学びについてお伺いしました。
―CforCに参加したきっかけは?
訪問看護や子どもデイサービスを手がける合同会社の経営者をするなかで、
障がいの有無にかかわらず人と人とが関係性を生み出せる地域をつくりたいとの想いをずっと持っていました。
そんなときにPIECESを知り、自分の経験とCforCでの学びを掛け合わせれば、もっと地域のためになれるかもと思ったのがきっかけです。
―影さんは、探求コースのなかでも地域横断型の「一般クラス」に参加されました。
他の地域でやっている活動とのつながりができたことや、地域差を知ることができてとても良かったです。いつか仲間に会いに行くという楽しみも増えました。
CforCのようなプログラムは参加者や運営者によって大きく左右されると思いますが、参加者には温かくて自分をオープンにできる方が多いという印象です。偶然的に集まった人たちとのコミュニティなのに、心理的安全性が担保された場所になっていたことはとても興味深かったし、貴重な体験でした。
―CforCのプログラムを受けて、ご自身の変化を感じた点はありますか?
自分の感情に寄り添えるようになりました。ネガティブな感情を閉じ込めたりせず、自分を大切にする。そのベースがあるからこそ他者も大切にできるのだと改めて思います。
子どもに対しては、以前にも増して、目の前にいる子の本当の願いは何だろう、どんな気持ちでここにいるのだろうと思いを巡らせるようになりました。
「こうかもしれないし、ああかもしれない」と思いながらも、何かを断定したりするわけではない。「かもしれない」と思える幅が増えた気がします。
―そのような変化は、具体的にどのプログラムを通じて得られたのでしょうか?
リフレクションが大きかったように思います。感情の揺れ動きや思いを文章やビジュアルにし、自分の行動を観察することで思考のクセなどに改めて気づきました。
また、他の方のリフレクションを通じて、自分とは違う葛藤や悩み考え方や価値観を知ることができたのも大きかったです。目標は同じでも、異なる考えや感覚を抱くことはよくあります。そこで無理に合わせようとするのではなく、「そうだよね」と思いながら歩み続ければいいのだと思うことができました。
講座では、西川さんのお話が印象的でした。私はいつも、“自然な関わり”を大切にしたいと思いながらも、それを意図的に作ろうとする不自然さのようなものに葛藤を抱いていました。西川さんの話を聞いて、「きっかけはつくるけれど、あとは他の人たちに任せる」ことがしたいのだと気づきました。
そこで生まれた関わりに自分も混ざりたければ混ざればいいし、とはいえ全部に関わる必要はない。そのことにハッと気づいた瞬間が、とても印象に残っています。こうした感覚を言語化できるようになったこと、解像度が上がったと言う感覚を持てたことが良かったです。
―最後に、CforCをどんな人に薦めたいですか。
地域に出てみたいけれどきっかけがない、コミュニティや子どもたちとどう関わればいいのかわからないという人にぜひお薦めしたいです。想いはあるけれどきっかけがないという人たちはたくさんいます。そんな方々に対していきなり、「地域にデビューしてください」と言っても戸惑われるだろうし、「なんだか怖いな」と思いますよね。
そんな方たちにとって、CforCは学びながら地域とつながるきっかけを提供できるプログラムだと感じます。そして、分野問わずみんながつながり合うことが地域の市民性になり、それができて初めて一人ひとりが市民性を発揮できるのだと私は思います。
影さんにとってCforCは心理的安全性が担保された学びの場になっていたようです。そんな学びの場を通して、自分の大切にしたい思いや価値観を言語化できるようになったこと、また子どもに対しても断定せずに思いを巡らせる幅が増えたと語ってくださいました。
学びを活かして「+laugh」という新規プロジェクトも始動させ、ますます積極的に活動をしていらっしゃいます!!